12月のメッセージ
「今」をしっかりと・・・。
明日は大晦日です。「いろいろとあった1年ですが」というには軽々し過ぎる「1年」でした。3.11の震災後は、脱落感が長く尾を引いていました。コンピューターグラフィックスで作られたに違いないと思える津波が残像となっていました。同じような経験をされた方が多いのではないでしょうか。
それから、遅々としか進まない復旧の中も時間は、確実に進み新年を迎えます。
縁あって宮城、福島、秋田、青森、山形と晩秋から初冬にかけて伺う機会がありました。各県の中心部の都市でしたので、震災の後はもう形としては、うかがい知れませんでした。
しかし、そこで聞く話は、想像を越えるものでした。
家族や仕事、守ってきたものを守る、奪われないための使命感、愛、・・・無心、きっと心よりずっとずっと先に身体が動いていたのでは、そう思わずにはいられませんでした。
年初めのそれからの今日は、晦日。
新聞のコラムには、「僕たちが海を守る」と兄弟の頼もしい笑顔に、無力で平々凡々の私は安堵しました。
こんな1年を振り返り、心に残る言葉。
「試合で力がつく。
試合の途中でも力がつく」
瀬古利彦さん。
2011年。世界陸上のマラソン解説中の言葉。
「目の前の壁を 乗り越えようとするな。
乗り越えられないから 壁なんだ」とね。
むしろ 右へ左へと動いて、壁の切れ目を探せ、と。」
「最後に勝ち越せばいい」
秋元康さん
2011.12.15
朝日新聞記事より。
勝ち越すという表現の有無は別として、ともに「今」どうあるべきかを示唆しています。
生きていることは、成長を続けていることである。
目の前の高い壁を乗り越えようと思案するより、壁の向こうに行くことを目標とすればいい。
そのためには、右左、一歩後に下がってみることである。そこに壁の穴を見つけることができる。
壁を前にして、人は成長して行く。
ただし、そこには、考える力、試行錯誤する力が必要です。
考える力を養成し続けなければなりません。
2012年、「今」をしっかりと生きていくための「考える力」養成していきましょう。
2011.12.30 Cs-Eye Michie Aoyagi