大阪に行くとお土産を買う洋菓子店がある。
デパ地下にある店である。
小額ではあったが、小銭に崩したく1万円札を出した。
新品のお札で戻ってきた。
久々のちょっとした感動である。
老舗和菓子屋の洋菓子部門であることが、
東京に戻り分かった。
ちょっと驚いた。
新札を受け取ったお客様の気持ちを、
感じることができる集団が、店を作りお客様を呼ぶ。
目の前の事象(新札を渡す)から顧客満足を捉えるのではない。
お客さまはどのようであったら、楽しいか、気分がいいかという視点から、
顧客満足を考えるとつり銭は、どうあったらよいかということにも行き着く。
一歩、二歩先を見ないと顧客満足は、高めることはできない。
“顧客満足・・・新たに顧客満足を考える
Part76 スタンスを変えよう! ニーズを引き出せ!といわれても。
上記のお店、もちろん商品は、実に美味。
できたての味と感触が、既成の商品概念を壊す。
制服のキャップ(野球帽のようなもの)が、これまた良く似合う店員さんが揃っている(揃えているのか)。
お客さんが見つめるガラス張りの作業場で、狂いなく(狂っていない)菓子を切っていく。
列を成すお客さまに対応する声は、自然で明るい。
お客様の前で作業を見せるという手法は、多く使われているが、ここは何かがが違う。
それは、老舗和菓子屋の企業理念が、洋菓子という新たな商品に変わっても、確実に企業精神が浸透されているからであろう。
企業精神を浸透させるのは、それは紛れもなく人材教育であり、それが組織を育てていく。
ニーズを作り出せる人材を育てることができる組織の力ではないだろうか。
ひとつの集団が、菓子を売るという作業を演じ、見せる。
これは、”見たい”というお客様のニーズを作り出しているのである。
多種多様な満足を求める消費者、溢れた商品やサービスをもてあまし気味の消費者、年齢性差を超え混在する顧客層。
何をすればいいのか分からん、迷う(迷うということはアイデアーがあるということである)という企業心理と、ちょっと静かにしておいてという消費者心理。
それでも現場では、顧客の潜在ニーズを引き出せ!と発破をかけられる
・・・嘆く人は多い。
スタンスを変えよう!
嘆くことは止めよう。
その目標は止めよう。
ニーズを引き出そうという考えは、止めよう。
あなたが、顧客のニーズを作り出すのである。
人は苦痛なことをしているときほど、モチベーションは上がらない。
モチベーションが上がるのは、どんなとき?
それは楽しいことをしているときである。
あなたは、楽しいことを見つけ出せばよいのである。
人は楽しいことに興味を持つ。
それが、顧客のニーズになる。
では、あなたが楽しいものを見つけ出す術は。
楽しいものを見つけ出すその軸は。
それは、企業理念やビジョンの中にある。
そこにお客様の欲しいものが、ある。
なぜなら、そこがあなたのいる企業の出発点であるから。
苦しいことは止め、楽しいことをしよう!
自分に賭けろ!