「おもてなし」その根底にあるものが、
忘れられています。
IOC委員会の東京オリンピック誘致での滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」スピーチは、魅力的な笑顔とともに大成功を収めました。
「おもてなし」が超近代文化の今の日本でも深く根付いている。
例えばあなたが、もし東京で現金を失くしても戻ってくる、公共交通機関は質の高さで、街の清潔さは世界で評判が高い、タクシー運転手の親切なことなどをアピールしています。
「おもいやり」は、お迎えするお客さまのことを大切にしますと印象づけ好感度を高めたことは、記憶に新しいことですね。
氏のスピーチの中に思いやりについての精神的なことに加えて、とても重要なことが示されています。
それは、
安心・安全であるということです。
「おもてなし」の精神である相手への気づき、気遣い、心配り。
それは、安心、安全の上に成立するものです。
安心、安全の上に「おもてなし」の精神が、行動として示されます。
昨今また関西の大手のホテルとその関連施設でメニュー偽装のニュースが、流れています。
生ものが、本当は冷凍もの。
ブランドネギが、ただのネギ。
高級エビが、ただの輸入物。
高級牛が、牛脂を注入した肉だった等々47品目にも上ると言う
(2013.10.24現在)
ホテルマンのブラックコートの襟についたWelcome Japanのピンバッジは、おもてなしの心を示したものであろう。
これでは、偽りの「おもてなし」ということになります。
とても無残なことです。
少しですが縁のあるホテルのことでしたからとても情けなく思います。
改めて「おもてなし」と声を高く上げる前に、提供する食材、提供する環境などが安心・安全であるかという原点に立ち止まり、確認を徹底して欲しいものです。
また、このことに加えて私たちの組織が、今、していることは「おかしい」「これでいいのか」と疑問に気づいた時には、すぐに声に出せる安全で安心な組織であるかと言う点の改革にも目を向けていただきたいものです。
実は、これが求められる第一のことではないでしょうか。
私は、そう思います。
改めて安全、安心は、「おもてなし」の土台であり、「おもてなし」は、安全・安心の上に構築されるものです。
おもてなしの国Welcome Japan に恥じないために。
青柳 教恵 2013.10.24