9月のメッセージ 「ゆきあいの空」そしてそれから。
劇的な暑さの7月が始まったころ、このままで8月は過ごせるのだろうかと誰もが危ぶみましたが、案ずるより生むが易し。さまざまな工夫、知恵で何とか乗り越えてきました。
ご近所の緑のカーテンの葉もその数は少なくなりましたが、ゴーヤの実はまだしっかりと濃い緑の姿を残しています。
空には、モコモコとした雲と上空に筋を引いた雲が、見えます。
夏の雲と秋の雲、夏の空と秋の空、二つの季節が空で出逢ったような空を「ゆきあいの空」と呼ぶそうです。美しい響きをもつ日本語ですね。
行きあいの空から2,3日後が「二百十日」でした。
偶然にもBSテレビに富山越中八尾の伝統の祭、「おわら風の盆」のプロモーション映像が流れています。
顔を深く翳した編み笠の女踊りと男踊り。
歌と三味線と合いの手の高音の響きに、胡弓の音色が物悲しく胸にきゅんときます。
「二百十日」前後は、台風到来の時節。
たわわに実った稲の穂が風の被害に遭わないように、また豊作であるように祈願する祭りが、今も各地に引き継がれ、この時期の風物詩です。
ちょうどここ数日、古来の暦に合わせたかのように台風12号が各地に大雨の被害をもたらしています。
お世話になった町、これから伺う町、一度は訪ねてみたいと思っている町の名が、ニュースになっています。皆さん、ご無事で、影響は最少であって欲しいと祈っています。
私たちは、自然のチカラを侮ることなく、自然のチカラを真摯に受け止め、敬意を持って共存してきた昔の人たちの心を祭りとして、観光行事としてだけでなくその魂を受け継いでいかなければと思います。
実家近くの地蔵祭りももうすぐです。 帰ってみようかなぁ。
column by Aqua ltd Michie Aoaygi 2011.9.05