VOL.120 「新入社員は、職場に新鮮なパワーを送り込む役割です」
IT時代を生き抜くヒューマンコミュニケーション術
「しっている」から「している」に変える顧客満足向上コラム
“コミュニケーションの量と質”が顧客満足を豊にする。
“コミュニケーションの量と質”が私たちの仕事時間を豊にする。
“コミュニケーションの量と質”が私たちの人生時間を豊にする。
「4月 新入社員、あなたの役割は、職場に新鮮なパワーを送ることです。」
私事ですが1月2月3月とここ数年で最も忙しく仕事をさせていただき、月に1度ばかりであるコラムに手をつける頭の余裕がありませんでした。(情けない)
そして、そろそろと思っていた矢先の
2011.3.11 日本中の誰もが知っている。
2011.3.11 世界中の誰もが知っている。
それからの「原発事故」
その日を境に、普通の日常が変わってしまった。
その日から何をどのように発信すればいいのか。誰もが苦しんでいた。テレビは悲愴、壮絶な映像を刻々と送り込んでくる。テレビの前を離れることができない。「目が点になる」とはこのような状況を言うのだろう。
その間にも時折我が家の土台をなす辺りからギギギッという唸りが聞こえ、1秒ほど待って家全体がガガガと揺れてくる。この揺れが決まって朝方と夜分に起こる日が、何日か続いた。
最近その揺れも少なくなったものの昨夜のかなり厳しい余震に、足を踏ん張った。
「いつになったら終わるのか」誰もが知りたい「答え」である。
それにしても、今もって被災され悲嘆にくれたその姿にアナウンサーやレポーターの質問は、腹立たしい。
「今、どのような気持ちですか」「今、一番欲しいものは」「今一番言いたいことは」等など等。
「見れば分かるだろう」、「察すれば分かるだろう」と声を荒げたくなるのは、私一人だろうか。
言葉のプロではないか。言葉を生業としている者ではないか。「無神経さ」に驚く。
寄り添える言葉は、ないのでしょうか。
「ご冥福を」「お見舞いを申し上げます」の言葉もむなしく響くほどの悲惨さに、私は安易にこの言葉が遣えなくている。
他の言葉を捜すが、これまた至難である。
探し出せなく長い時間過ぎ、4月に入りました。
毎年この時期は、新入社員研修に携わっています。
多くの「式」とつくものが中止になったり、内定の取り消しや延期がある中で、入社式が行われ新入社員研修が行われている。
それらに携わることができる幸せと感謝を特に感じた年でした。
リーマンショック後、多くの“ものつくり”企業が、工場の機械を止めなければならない状況に見舞われました。
その休業日を活用して人材育成を図ろうという公的施策がありました。
その研修を担当した企業の新入社員の方々が、この研修に参加しています。
広い工場の中に機械の回る音はなく、へこたれてなるものかと機械油が強く臭っていた風景が、思い出されました。
あれから2年、その企業の新入社員の人たちが参加しています。
なんと嬉しかったことでしょうか。
ご子息の常務が社長になられたとも聞きました。
苦境の時代にあった会社が、今年は大勢の新入社員を迎えられている。
これは、何にもまして事業の大きな発展があった証拠といえます。
(HPを拝見すると日経産業新聞の「技あり中小、強さの秘密」に取り上げられ、コスト4割削減、前年比4割増の売上高を計画中・・・とありました。そこに至るまでの“ものつくり”のための人材育成の挑戦もうかがえます)
自らが起こした難儀や失敗、不幸なことではない、しかしそれらに遭遇し、誰もが想像をしたことのないほどの暗く苦しくつらい現実を「拒否」する選択権もなく生きていかなければならない時が、企業にも普通の私たちにもある。
その時を「どう生きるか」。
誰もが突きつけられる「問い」である。
このような時期の中にいる新入社員のあなた、
あなたの溌剌とした顔の輝き。
希望の意志を持った目の輝き。
初々しく生気がみなぎった貴方は、なんと力強く新鮮な印象を持っていることでしょうか。
新入社員の役割は、、その溌剌とした顔、目、姿勢で職場に新鮮なパワーを送り込むことです。
それが今一番の役割です。勇気づけられます。
被災された地域でも新入社員の人たちの頑張るパワーが、ニュースになっています。
新入社員の皆さん、踏ん張っていきましょう。
あなた方がこれからの企業、地域、日本を引張って行きます。
みんな!力を合わせて、がんばろう、日本!!です。2011.4.8 Michie Aoyagi