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Vol.117会話のチカラ・・・“のど自慢”番組に学ぶ「スムースな会話を生むコツ」

IT時代を生きぬくヒュマンコミュニケーション術
    「分かっている」を「している」に換える CS-Eye by Aqua
 
“コミュニケーションの量と質”が顧客満足を左右する。
“顧客満足は、顧客とドラマを作ることである”

                
前回のコラムの冒頭で「今年は秋が飛ばされていくのでは」と書きましたが、季節は着実に秋色を濃くし、今日11月7日は立冬です。
京都では聖護院蕪の千枚漬けの仕込みが始まる日です。
白いつややかな肌にも似た蕪の肉質に甘酸っぱく昆布の糸を引くぬめりが絡まり絶妙です。楽しみな冬の食卓一品です。

 
Vol.117会話のチカラ・・・
日曜お昼“のど自慢”番組に学ぶ「スムースな会話を生むコツ」

 

 

 日曜日お昼のテレビ番組「のど自慢」、ずっと前から楽しく観ています。

一所懸命な出演者が番組を盛り上げ、結果を示す鐘の音に飛び上がる人、照れくさそうな人、悔しそうな人とその表情も千差万別です。

出演者に合否の鐘が鳴ります。合格の人は文字通り合格ですから「おめでとうございます!」「合格です!」とアナウンサーも喜びます。

が不合格の鐘の人はショックですね。早くステージを降りたいと思っているかもしれません。しかしそこにアナウンサーが「いい声でした」「ハリのある声ですね」「熱唱でした!」と言いながら飛んできてくれます。 

 

そして短いインタビューが始まります。

 

 「残念でした」のひと言からインタビューが始められたらどうでしょうか。

 

自信はないわ、出場できるだけでいい!うれしい!と思っていても「鐘2つ(合格は鐘が連打されます)」はきっとショックに違いありません。
鐘2つは出演者ご本人が分かっている不合格の事実をさらに確認するということですから気分は落ち込み、短いインタビューでも嫌だなぁと思うものではないでしょうか。
早く席に戻りたいと思う気持ちに「いい声でしたね」と満面の笑みで力強く言われることで、気分は少しほっとするものです。

 

 プラスの架け橋。

「いい声でしたね」は、出演者の気持ちに寄り添うプラスの架け橋です。

 

何事も効率やスピードが競われ、人と人とのつながりを簡略化しようという傾向にあります。
素晴らしく前向きで、なにごとにも成果を出すことを第一義としている非凡でない凡人の私などは、「いい声でしたね」とほめてくれるひと言に救われます。

 

会話の中にそんな架け橋を渡してみてはいかがでしょうか。

・(ケーキ屋さんで)みんな美味しそうで選ぶのに迷うわね。・・・お勧めはこれです!と直球ボールは、お店ペースの会話です。 

 

・(病院で)混んでいますね。どれくらい待ちますか?・・・患者さんによって違いますので時間は言えません!きっとそれは事実で私も分かっていますが、そう、今日は混んでいるのですよ、ちょっとお待ちいただきますねといわれると、そうね、仕方ないですねと素直に待つ気持ちにもなります。 

・(この課題に対して私は、)こんな風に思うけれどどうかしら?・・・それはだめね!と真っ向勝負で否定されると戦いたい気持ちが沸きます。なるほどそんな風にも考えられますね、なるほどそんな風に考えているのですねと聴いてもらうことができるとうれしいものです。

 

 

  
プラスの架け橋を作るヒント

・話し手の心情を受け止めるひと言をまず伝える
・話し手の状況を思いやるひと言をまず伝える
・否定から始めない、「なるほど」と肯定感のひと言をまず発する

 

     Cs-Eye実践塾 MICHI-E AOYAGI  2010.11.07

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